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クリニックからのお知らせ
& 院長ブログ

私は父と姉を膵臓癌で亡くしています。父は67歳、姉は47歳でした。

膵臓癌は年々死亡者数が増加しており、最近の統計ではがんで亡くなった方の部位別で4番目に多い数字です。ちなみに1位肺癌 2位大腸癌 3位胃癌です。

膵臓癌は他の臓器に比べ早期発見が難しく「サイレントキラー」と呼ばれ、発見されたときには手遅れとなることがほとんどです。現に父も姉も発見されたときは離れた臓器に転移が認められるステージ4aでした。

近親者2人が膵臓癌に罹患した場合、普通の人の6.4倍膵臓癌にかかりやすいと言われています。姉が亡くなってから私も膵臓癌に罹患する恐怖と闘い、もしなったとしてもなるべく早期に発見できるよう様々な検査を受けています。

では、膵臓癌を早期発見するためにはどのような検査が必要か?

1.腫瘍マーカー

膵臓癌の有名なマーカーとしてCA19-9、CEAがありますが、一般的に腫瘍マーカーは早期癌では上昇しないのでこれだけで膵臓癌の早期癌はまず見つからないと思います。

2.腹部超音波検査(腹部エコー) 膵臓は後腹膜臓器であり、お腹の中でも背中に近い方に位置するため、体表から行う超音波検査(腹部エコー)ではよく見えないことが多いです。特に内臓脂肪の多い人はほとんど見えないこともあります。 3.腹部造影CT検査 造影剤を使用した断層撮影ですが、有用だと思いますが放射線被ばくの問題があるため、定期的検査のため行うことはお勧めできません。 4.腹部MRI(MRCP)検査 MR胆管膵管撮影といって、MRI装置で胆嚢・胆管・膵管を描出する検査です。 MRIは磁器共鳴画像といい強い磁場を使いますので放射線の様に体に害はありません。 また、膵臓癌の早期には膵管の軽度拡張などがみられるため膵管を無害で描出できるMRCPはかなり有用と思われます。 5.超音波内視鏡検査 腹部超音波検査は体表から行う検査ですが、超音波内視鏡は胃カメラの先に超音波機器がついており、より膵臓に近い位置から超音波で膵管が見られるためかなり有用ですが、通常より太いカメラを口から挿入するので、かなり熟練した医師にやってもらわないと苦しい検査であります。 以上より、私が思うには現時点で一番侵襲がなく有用な検査はMRCPだと思います。 もちろん、検査にも一長一短があるのでいろいろな検査を組み合わせたほうがより発見率は上がると思います。ただ、人間ドックの様に毎年行う検査であれば、なるべく苦しくなくて害のない検査が良いと思いますのでどれか一つするとするならばMRCPが良いと思います。 私も実際6か月に1回MRCPを受けています。 胃癌、大腸癌は定期的に内視鏡さえしていればほとんど早期発見できると思います。 私は自分の診ている患者さんを絶対に胃癌、大腸癌では死なせないという思いで検査を行っています。ただ、これだけ膵臓癌が増えている中で胃癌、大腸癌は救えても膵臓癌で亡くなるという方が出てくるかもしれません。 そこで、当院では膵臓癌も救えるようMRCPによる膵癌ドックをやる準備をしてまいりました。 この度体制が整いましたので近々公表いたします。 膵臓癌の危険因子 家族に膵臓癌に罹患した人がいる、糖尿病、慢性膵炎、膵嚢胞がある、肥満、喫煙者、大量飲酒者など

1つでも当てはまる方はぜひ膵癌ドックを受けてください。


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内視鏡医の使命は、がんを早期に発見して胃がんや大腸がんで亡くなる方をゼロにすることです。

果たしてそれだけでしょうか?

患者さんが内視鏡を受ける理由は、がんがあるかどうかを知りたいだけではありません。

最近、コロナ渦におけるストレスから胃腸の異常を訴える方が多数いらっしゃいます。

当院では、そのような胃腸の異常を訴える患者さんに器質的疾患(がん、潰瘍、炎症など)がないか胃カメラや大腸カメラを行います。

その結果、「異常がなかったからよかったですね。また1年後検査しましょうね。」と言って帰すのは本当の内視鏡医ではありません。もし、それで帰してしまうような医師がいるとしたなら、それは内視鏡医ではなくただの検査屋だと思っています。全く患者さん目線に立っていません。

患者さんはがんなどの病気がなかったとホッとはしますが、本当に求めているのはそこではなく、症状がよくなることなのです。 私は、自分を頼って通院してくださる患者さんに対して、症状が改善するまで責任をもって診療をしたいと思っております。

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最近、新型コロナウィルス感染の収束が見えない不安、ストレスから胃腸の異常を訴える方が増えています。医院を受診されるのが不安な方は、まずオンライン診療を利用してください。

当院でも日に日にオンライン診療の需要が高まってきたため、オンライン診療の予約枠を増やして対応させていただきたいと思います。

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